GRヤリスRS CVTがデビュー戦で見事2位!!2021年 JAF全日本ラリー選手権第5戦C72サポートチーム 豊田自動織機レーシングチーム参戦レポート!!

2021年JAF全日本ラリー選手権 第5戦(実質の第3戦)NISSINラリー丹後 2021
豊田自動織機レーシングチームのGRヤリスRS CVTがデビュー戦で見事2位!!

開催日:5月21日(金)~5月23日(日)
開催地:京都府京丹後市
サービス会場:京都府丹後文化会館駐車場(無観客試合)

結果:JN5クラス(1500cc) 2位

【大会概要】
今年のラリー丹後は予定通りに開催されることになった。コロナ感染が身近になってきた今日14日前から、自分だけでなく、周囲のメンバーにも発熱者が出ると参加が危ぶまれるため、緊張感のある健康管理が求められた。
幸いにもラリーチームメンバーと、その周囲の人たちは無事に大会当日を迎える事ができた。コースは例年のコースに加え、新コースが2本含まれており、レキでの情報収集が重要となった。今回のラリーから当チームは新型車を投入するため、全てがブランニューな大会となる。投入する車両は話題のGRヤリスのCVT FF 1.5Lモデルの「RS」。車両重量がネックになるが、近年ラリーでブームメントになっているCVTラリーカーを我々も遂に投入することになった。

【事前の準備】
新型車両の準備は思いのほか作業が多い。走行テストが出来るまでクルマが完成していてもラリーに出場するための装備を車両に固定するブラケットやホルダー類を取り付けたり、車体のカラーリングを仕上げたりしなければならない。連日遅くまでの作業で本番までにかなり疲労が溜まり、現地の宿につくと直ぐに寝てしまった。

【DAY1SEC1】
相変わらず平野部と山間部の天気が異なる。雨レーダにはない雨雲でコースはウェットコンディションだった。
コースレイアウトは、DAY1が上り、DAY2が下りを中心としたレイアウトになっており、車両的にはDAY1で耐えて、DAY2でコーナリング性能を活かしたアタックになると考えられた。よってDAY1はSEC毎にフロントタイヤサイズをテストすることにした。

SS1(Tsunotsuki1):SEC1は17インチタイヤを装着。純正は18インチのため、これでもサイズダウンだ。
JN5クラスは16インチが基本だが、カタログで18インチまで使えるGRヤリスは17インチも選択可能。
これがこの車種の優位なところ。排気量が1500cc且つ車重が重い為、上りコースは厳しいと思われたが下りや中低速のコースでは大きなアドバンテージとなる筈だ。上り区間で苦戦を感じたが、タイムは3番手で勝負圏内で踏みとどまった。
SS2(Nariai1):旋回が多いこのコースはコーナリング性能の高いGRヤリスに期待が持てる。
上り勾配のため、思うような結果にはならなかったが、SS1よりもタイム差が小さい3番手。
タイム差が僅差のため、クラス順位は2番手。DAY1はこのまま2番手で終えて明日のDAY2で一気に追い上 げて逆転を狙いたい。
SS3(Iwataki Okuyori1):今回の鬼門、上りセクションに比べ、下りセクションがかなり短いコースレイアウト
後半はハイスピードセクションもあり厳しい。案の定タイム差をついて4番手とクラス内順位も一つ下がる。
SEC1だけでトップとは20秒近く離れてしまったが、2位争いは3台が僅差で争う展開で先ずは2位。
上り区間をカバーするため、サービスで17→16インチにサイズを変更する。

【DAY1SEC2】
SS4(Tsunotsuki2):サイズダウンの効果はあり、上りのストレートエンドでの車速は高くなった。
しかし優位であった旋回は、他の車両を同じサイズになった為、失われてしまい同じ3番手タイムだがトップとの差は開いてしまった。
SS5(Nariai2):GRヤリスの得意を活かせるコースの筈が、先ほどよりクラス順位が下がる4番手。
2番手以下はコンマ差でタイムが拮抗しているため、まだクラス2位はキープしていた。
SS3(Iwataki Okuyori1):ここは一番厳しいと思えるコース。
さらにここでABS介入からのオーバーランでタイムロス、なんと0.8秒かわされ、3位に転落。ここでDAY1終了となった。

ことしはギリギリでコンマ差で逆転される展開が多い気がする。DAY2からはクルマの強みを生かせる17インチでのアタックと決めた。このラリーはポイント係数が1.2倍のため、トップの選手はなんとしても優勝ポイントを欲しがると思われた。トップとは37秒差あるので、おそらくSEC3はマージンコントロールをした走りをするだろうと予想。SEC3で一気にタイムを詰める。その為には警戒心を煽らないこと、17インチタイヤは朝のサービスまで車両に装着しないなどの気を遣った。

【DAY2SEC3】
念のため、朝のサービスでオイル交換を実施。タイヤも17インチのフレッシュタイヤを装着した。SS7最初からアタックを敢行する。
SS7(Nariai Reverse1):この日もっともタイム差をつけてベストが取れた。ここで一気にタイムを詰める。
しかし、昨年のタイムであれば、ここ1本で17秒ほどマージンを詰めれたが、今回はなかなか詰まらない。
SS8(Tsunotsuki Reverse1):コース後半にハイスピードの登坂セクションがあるため思ったようにマージンを削れず。ベストタイムではあったが、逆転優勝の為にはあと3~4秒は削っておきたかった。
SS9(Taiko Downhill1):有利なコースだと考えていたが、車速が高いのとコース距離が短く差が付きにくい。
ベストタイムではあったが、あまり大きくマージンは削れない。
3連続ベストを獲得したが、次のセクションは追い上げに気付いている筈なので、ややペースを上げてくる事が想定される。
SEC4はSEC3ほどマージンを削る作業は楽ではない、特にTsunotsuki Reverseで思う様にマージンを削れないこと、Taiko Downhillの距離が短い事が厳しい。」

【DAY2SEC4】
SS10(Nariai Reverse2):やはりSEC3よりペースアップしており、ベストタイムを獲得してもあまりマージンを削れない。
SS11(Tsunotsuki Reverse2):トップに何が起こるか分からないので、更に全開でプッシュ。
SS9よりもマージンを削れたが、残り7.9秒、次のSS12は距離が短く優勝の可能性が低いと思われる。
SS12(Taiko Downhill2):しかし、もしかしたらを期待して全開でアタック。
DAY2は全SSでベストタイムを獲得し、DAYポイント1位を獲得できたが、ラリーは7.5秒届かず
クラス2位で終えることになった。
残念ながらGRヤリスRSのデビューWINを達成することは出来なかった。
しかし、当初想定していたよりも上位でラリーを展開することが出来る事が分かったのは収穫だった。

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